デジタル映像サービス
安くて高機能なパソコン・デジカメ・カラープリンタ・インターネットなどが普及したおかげで、フィルム時代と写真の楽しみ方が大きく変化しました。ご自身の手で写真を活用できるのです。さあ眠っていた写真たちに魂を吹き込んで復活させましょう。

徒然小ネタ集

写真やフィルムにまつわる小ネタ、デジタル画像にまつわる小ネタ、へぇそうなんだ、これって便利、ちょっとしたことを書き綴っていきます。

レッドスケール・フィルムで撮ってみた

やってみた
期限切れの写ルンですをたくさん手に入れました。普通に撮ってみたらフィルムベースがオレンジ色になるはずのところがこげ茶色になりました。もっと長い時間漂白・定着をすれば抜けるのだろうか?それとも、カプラーでそういう色に発色してるのだろうか?いずれにしても写ルンですの保管のされかたを考えると、フィルムの状態は悪そうです。写ルンですって写真屋に行くと直射日光に照らされた所でぶら下がってますますもんね。

これじゃまともに撮っても面白くない。ということで、先日記事にしたレッドスケール・フィルムを作ってみました。使用するカメラはフィルムを抜き出した写ルンですをばらして再装填しました。じゃじゃん♪「赤く写ルンです」の完成です。オーバー気味に撮影しないといけないというルールは今回は無視です。

レッドスケールのテスト#1 レッドスケールのテスト#1 レッドスケールのテスト#1

例によってMacchann式で現像。前にも書きましたがパターソンのタンクを使っているのでオリジナルのMacchann式より現像液が多いです。なので、一回現像液を作ったら二本現像することにしています。これは36枚撮りを一本現像した後の現像液、つまり、二番だしです。二番だしでもちゃんと現像できてます。現像むらが出てますが、それは…攪拌しすぎのようです。

フィルム全体で見ると半分くらいは露出がまったく足りていません。レッドスケールで撮るときは露出を気にした方が良さそうです。露出を設定できるカメラを使わないとね。

イタリアのFerraniaが再生産のアナウンス

その他
各フィルムメーカーが生産を諦めるなか、去年の110フィルムに続いてイタリアのフェラーニアがやってくれました。フィルムの再生産を開始するとアナウンスしました。まずはトップページから。

「THE FUTURE OF ANALOG FILM STARTS AGAIN FROM ITALY」だそうです。やる気まんまんですね。

具体的にはフェラーニアのメーリングリストで7/24にアナウンスされました。

「we are proud to say that the moment is arrived of really making film」
心強いです。

「we will be ready to go ahead and ship new film in the first quarter of 2014!」
なんとそんなに遠い未来ではありません。あと半年です。あと半年すれば出荷されます。

フィルムの種類はカラーのネガとポジで Ferrania Solaris FG-100 Plus 由来のものと Scotch Chrome 100 由来のものだそうです。フォーマットはどれを作るかは明言はされていませんが、いろいろ作れるぜ!とのことです。作れるのは 110, 120, 126, 127, 135, 220, Super 8, Double 8, 16mm, 35mm, 70mm です。個人的には8mmフィルムまでがんばってくれたら嬉しいなぁ。

レッドスケール・フィルムのISO設定

知る
レッドスケール・フィルムで撮影するとき、フィルムの裏から露光しますので、まずハレーション防止層があって、そして各色のフィルターが逆の順番で適用されるはで、通常の露出計の情報はまったく役に立ちません。最初にハレーション防止層があるので、とにかくあたる光の量が減ることはわかります。つまりオーバーで撮るということですね。では、どれくらいオーバーに撮ればいいのか?やはり勘でしょうか。それでいいと思います。

先日 Flickr でこんな写真を見かけました。

ISO400のカラーフィルムからレッドスケール・フィルムを作り、EI を 16 ~ 500 と変化させて、各感度でどう写るかテストしています。これは参考になります。いや、分かってるんですけど、面倒なのと、フィルムがもったいないのとで、こういう実験には手が動きません。しかも、状況によってどうせ変わってくるんだろうと考えると勘でいいやとなります。

このありがたい結果を使わせてもらうと、だいたい2ステップよりオーバーに感度を設定して普通に撮るとよさそうです。

レッドスケール・フィルムは作るのが簡単だったり、撮り方も特に特別なことは無く、すごく簡単にできます。が、現像屋にはやっかいな代物のようです。できれば自家現像がいいと思います。ぜひMacchann式を!フィルムは楽しいねぇ♪

追加:DXコード対応のカメラを使っているのであれば、ISO400のフィルムをISO100のパトローネに詰め替えたら補正なしでちょうど2ステップオーバーにできますね。

桜の親子写真 - 結果編

やってみた
この記事は前の記事の続きです。アンソタイプという技法で、桜の実で桜を描いています。

6月8日に仕込んで数週間、7月2日に露光完了としました。

さくらんぼ アンソタイプ | Anthotype of cherry blossoms

初めてにしてはなかなかのできではないでしょうか。かといって、二回目、三回目と腕が上がるとは考えにくいところなんですが… 今後、改善するとしたら暗い部分もある程度退色したので、印画紙を作るときに色を重ねる回数を増やすことくらいでしょうか。そしてもっと長期間露光すれば、もう少しコントラストが上がりそうです。元になったポジフィルムはこんなもんでOKかなと思います。

とりあえず、めでたし、めでたし、でした。

桜の親子写真 - 仕込み編

やってみた
先日、近所を散策していると、歩道に黒い実が踏み潰されて果汁が滲んでいました。見上げると二ヶ月前満開だった桜がワサワサと生やす葉の間に黒い実をつけていました。閃きました!そうだ桜で桜の写真を作ろう。 さくらんぼ色素

まだやったことはありませんが花や葉の搾り汁から写真を作るanthotypeとう技法があるのです。仕組みは植物から抽出した色素を紙に塗って、紫外線でそれを退色させ色の濃淡を作らせます。つまり色を白く薄くしたい部分にたくさん紫外線をあてて、濃くしたい部分は紫外線が当たらないようにすれば絵になります。実際の手順は画用紙に色素を塗って、乾かし、ポジフィルムを密着させて長時間紫外線に当てるとういことになります。どれくらい長時間かといえば、色素が色褪せるまでです。ものによってはえらく時間がかかることになります。何ヶ月とか。

さて、さくらんぼに戻りまして。拾ってきたさくらんぼで桜の写真を作ったら面白いんじゃないか?ということでこの春に撮った桜の写真で作ることにしました。さくらんぼは後から漉したりするのが面倒でしたので果実酒を作るように焼酎に漬け込みました。た。た。が、半日待ったところで我慢できなくなって実を潰しました。グイ、グイっと。すぐに濃い赤紫色が出てきました。それからしばらく待ってから色の付いた焼酎を水彩画の画用紙に塗っていきました。まず一筆、まず薄っすらと色が付きます。あれ?思ったより薄いな…とがっかりしているとミルミル色が出てきました。紙と化学反応してるのか、空気と化学反応してるのか、またはそれ以外か。よくわかりませんが、しっかりと色が付きます。むらになってるのがはっきり分かるくらい。とりあえず、むら抑制とできるだけ色を濃くしたかったので四方向からそれぞれ塗って計四度塗りとしました。これが乾けば印画紙の完成です。

次にポジフィルムです。サイアノタイプみたいに…というわけにはいきません。anthotypeの感光カーブは…そもそも使った色素でばらばらでしょうから参考になるものがありません。いつも頼りにするインターネットの先人達のデータもないです。anthotypeはできてもぼんやりした絵になるはずなので、ここらへんはあまり拘らずトーンカーブはぼんやり防止のためにコントラストが高くなるようにしました。これが吉と出るか?そもそも絵が出るか?

さくらんぼアンソタイプ露光中
ちなみに真っ黒のさくらんぼを付けていた木はフユザクラとヤマザクラでした。 焼付けの結果は何週間、何ヶ月後になるやら。こんな梅雨空のなか始めてしまったのでこれまた時間がかかりそうです。そのうち結果を載せたいと思います。悲惨な結果にならないといいけど…

親子丼ならぬ親子写真でした。

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